西畑大吾1万字インタビュー後の世界から愛をこめて

 

西畑大吾1万字インタビュー後の世界から愛をこめて

f:id:sail-summer0720:20230126223359j:image

7月28日にデビュー発表したあの公演で運よく歴史的場面に居合わせた私は、MCで発表した興奮もつかの間にジャニーズメドレー始まったくらいで「私、西畑大吾くんの1万字インタビューをいつか読むことになるんだな」なんてぼんやりと考えていたことを思い出します。

なにわ男子の1万字インタビューの企画が始まってから、どうせ西畑くんのインタビューは一番最後なんだろうなと思っていたらまさにでびっくりしました。表紙はストだし通常もちっこい両方購入しました…。記念だよねこういうのは!(慎太郎の時も2種どっちも買った)何用ってわけじゃないけど本当に記念だよ、記念。

2022年はデビューコンに2回も入れたしかなり満足いく現場だったし楽しかった。でも確実に彼がジュニアだった頃よりも熱心に西畑大吾くんを追いかけているかと言われれば答えはノーでした。私はつくづくなにわ男子にいる西畑大吾じゃなくて西畑大吾という人間そのものが好きなんだろうなって良くも悪くも気づかされる数年でした。

なにわ男子がジュニアだった頃は単独コンサートでも合同コンサートでも先輩の曲をやることがメインだったし、セトリ入りする曲が好きだったしなんならジュニア時代のオリジナル曲も好きなものが多かったからまだ楽しめた。

でもデビュー後のなにわ男子のオリジナル曲はターゲット層が若すぎて全然刺さらないし、薄っぺらい歌詞にあんスタのアイドルが歌ってそうなメロディーの曲に厚みのない歌声どれもこれも私の好みからは到底遠い所にありました。

音楽が好きで、音楽に一切妥協できない私が聞くのが苦痛な曲たちを否が応でも聞くことになるなにわ男子の現場に足を運ぶのは、他でもない「西畑大吾がそこでアイドルをして、生きているから」だった。

まあ行ったら行ったで結局楽しいのは事実なんですけど、それでも行く前のモチベーションは本当に低い。そんなこと言っていたらそこらへんのなにふぁむにマジで怒られそうだけど…それでもやっぱり私は何を犠牲にしても彼の姿を一目見たいんだな、そのためには一切共感できない音楽も無理にでも聞くんだなと、そう思わされたデビューコンだった。

結局とても華やかで豪華でファンへの感謝にあふれる「THEジャニーズ」というような現場でとても楽しかったんですけどね!(せめてものフォロー)

 

そんな感じでなにわ男子へのモチベも西畑大吾くん自身のモチベも少し停滞気味な私でも、彼の1万字で泣けた、まんまと泣いてしまった。

 

ここからは1万字インタビューの内容を交えつつ感想を書いていこうと思います。

 

彼がジャニーズに入るまでのお話はまあいいでしょう。そうだったんだね~くらいで流して読んでました。

 

「はっすん(当時西畑くんにダンスを教えていたのは大橋くんだったそう)には申し訳ないけど、最初はイヤイヤでしたからね」

 

嵐が好きだったという母親に履歴書を送ってもらってオーディションに参加した彼は、受かる受からないよりも早く帰りたかったそう。そんな彼も数多いる先輩たちを差し置いてジャニーさんから選抜されてグループ入り、そのメンバーで番組レギュラーなんてことになれば真剣にならざるを得ない。

ここら辺の話すごく共感したというか、仕事で入社して数年で役職者になって急に責任感持たなきゃいけなくなる感じ。それを当時中学生かそこらの右も左もわからない男の子が経験しているのかと思ったらお腹痛くなる。

やっぱりあの時の西畑くんはメンバーとして選抜されたものの「ただの可愛い男の子」というポジションに過ぎなかった気がする。他のメンバーが粒ぞろいだったこともあるけど、その時はまだみんなに甘えると言うのが通用していた時。

 

Aぇ少年からなにわ皇子

このあたりもまあよく語られていることではあるんだけれどもそれも、このインタビューの中で割と楽しみにしていた部分でもある。なにきんのこと。

やっぱり知りたくもあるし、あまり赤裸々に語られすぎたらしんどいだろうなっていうすごいめんどくさい私の中ではデリケートな話題。

なにきんの話になるとさ、途端に面倒なオタクになるのそろそろ2023年は卒業したい。もう物理的になにきんが揃うことは無くなってしまうんだし…。

 

当時彼らと活動していた時期について

 

—6人でのデビューは期待していた?

「期待してた。(略)康ちゃんは歴が長く頼りがいがあって、(略)紫耀なんかもう、初めて見た時に“あ、このコ、スターだ”って思うくらいの存在感があったというか。で、廉がいて、流星もいて。このチーム強ない!?って思いましたね」

 

私たちもおんなじこと思ってたんだよ。そう思ってたの、みんな。それくらい今見てもバランスの取れたグループだったししょうれんという圧倒的なダブルセンターでかわいい担当大西畑がいて、お兄ちゃんしてくれるかねこじがいる。地盤の整ったとてもいいチームだとなんなら今でもずっと思ってます。

 

でも今になって考えてみれば、しょうれんについては関西で収まる器じゃなかったんだろうなって思う事で折り合いをつけることもできる。しょうれんは関西ジャニーズJrという小さな世界で収まる器じゃなかったし、平野紫耀はそもそもジャニーズに収まる器じゃなかったってことなんだろうね。数年間ジャニーズ事務所に所属してアイドルとして歌って踊ってドラマもバラエティにも出演して楽しませてくれたことをむしろ感謝するべきなのかもしれないと悟るしかなくなってる。まあそれはまた別の話だけどきっとしょうれんがいる地点にはきっとたどりつけない、でも彼らの後ろにいるだけじゃだめで何とかしなきゃいけないと思ったときに舞い込んできたのが朝ドラ出演という1つの起点だったのでしょう。

「自分もなにきんの力になれることが嬉しかったんですよね」と語る彼の行動原理はいつだってグループへの還元だった。

 

西畑大吾は自己犠牲の人

私は常々西畑大吾は自己犠牲の人だと思っていて、そこの点においても読めば読むほど自分ではなくなにきんやずっと隣で活動してた大西流星くん、なにわ男子のメンバー、主語が大きくなると関西ジャニーズJrやファンのために身を粉にして働いてきた人だった。

活動するにあたってここまで人のために組織のために働き続けることができるんでしょうか?彼が周りも見えなくなるほどに本当に字のごとく猪突猛進していた頃、彼は本当に輝いてた。

 

急に何?って思うかもしれないけれどあんさんぶるスターズの巴日和くんがメインストーリーの中でこう言ってます。

「底辺はみじめで、情けなくて、ちょっとでも風が吹けばきりきり舞いになる不安定な立場だろうけどそこには物語がある、最新の——等身大の物語が、青春が、ドラマが、人生があるね、きみたちにとっては、笑い話じゃないんだろうけど」

f:id:sail-summer0720:20230126223122j:image
f:id:sail-summer0720:20230126223125j:image

 

これ聞いた時にはたとしました、私はおひいさんだったんだなって。

私にとっては関西ジャニーズJrというストーリーをただ読み進めているだけに過ぎない、でも西畑大吾にとってこれは自分の進退も、大切で愛してやまない組織をなんとかして継続させていくために自己犠牲という方法で生存戦略しているだけに過ぎない。ただ必死だったのだ。だれが西畑を先頭にと考えたのかは知らない、でもなってしまったからには彼は個人の仕事もすべては関西ジャニーズJrのためにささげてきた。

 

「無我夢中すぎて視野も狭くなってたな。僕が関西Jrを知ってもらう入り口にならなきゃって必死で。個人のお仕事をさせていただくと、クレジットに“西畑大吾(関西ジャニーズJr)”として表記してもらえるじゃないですか。(略)どう走るか、どこに向かって走るかじゃない、とにかく死に物狂いで突き進んでた時期ですね」

ジャニーズWESTのデビュー、しょうれんが東京に拠点を移したこと、金内も退所。様々なことが重なり、高校3年生で退所も考えていた西畑くん。しかしジャニーズ残留を決意した彼は齢18そこらで“大人”にならざるを得ず、大きな組織の先頭に立ち、数多の意見や批判を一身に受ける立場になる。

しかし彼は前述したように“顔が可愛い普通の男の子”なんです。顔が可愛いだけで才能なことはこの際置いておくにしても、芸能界で生きていくにはそれだけじゃ駄目なことを彼は一番わかっていたんじゃないでしょうか。だからこそ自分がセンターにふさわしくないことと、それでもセンターを任されている以上やりきらなければもっと関西Jrの成長が止まってしまうという危機感。考えただけで顔が歪みます。

 

言い方が本当に悪いのは許してほしいんですが、底辺(関西Jr)にいる西畑くんの等身大の物語(人生)を楽しんでいたんですよね、私は。ひどい話だなと思います、でもやめられない。それくらい彼の人生は豊かで語りがいがあります。彼にとっては自分の人生が誰かに消費されるコンテンツになるなんて御免かもしれませんが。

そんな私も西畑大吾くんがこのような境遇下に置かれていなかったら興味も抱いていないでしょうし。だからこそ応援しがいがあるし、大成してほしいという願いがだれよりもあったと思います。

応援する理由は人それぞれです。顔が可愛いから、歌がうまいから、何事にも一所懸命だから等々…

ただ私が西畑君を応援するのは覚悟を決めてフロントマンを演じているからだったのです。あの時の彼の仕事は自分を知って好きになってくれた人が、関西ジャニーズJrという組織を知って、自分ではない人を好きになってもらう事だということが分かってしまったから。

もっと自分を見てほしい、もっと自分のファンが増えてほしいという動機で活動する人は少なくないと思います、ましてやグループではない一介のジュニアなら尚のこと。

それでも西畑大吾と言う人は、自分は入り口になって他の子のオタクを増やして関西全体のオタクを増やすことだけに邁進していた人で…そんな人のファンになってしまった変わり者なのかもしれない。いろんな関ジュ見てきたのに、西畑君のオタクやめられなくてごめんね!!!!西畑君の思い通りにならなくてごめんね!!!!!

 

そんな西畑君の当時を聞いたインタビュアーの「孤独じゃなかった?」という質問かなりドストレートで、良い質問だなと思いました。だって誰にも頼らず一人で立ってる西畑君がいつでも脳裏に浮かぶくらい好きなので。

センターって聞いたら皆さんは何を思い浮かべますか?圧倒的な存在感やリーダーシップなにか秀でたものがあるからセンターなんだろうなってそう思うと思います。

でも西畑君は何度も言いますがすべてにおいて平均点(演技などはさておき、ステージにアイドルとして立つ上での素質の話です)同世代の平野みたいにカリスマ性があるわけでもない、東のジェシーみたいに歌がうまくて存在感抜群なわけでもない。今までの関西のセンターと比べても本人自身の癖がかなりマイルドになってはいると思います。でもその分センター西畑大吾を演じる力はものすごくあったように思います。

憑依型とはよく言ったものですが、センターを憑依させる人はなかなかいないんじゃないでしょうか。それが見ていて非常に気持ちがいいですね…。

 

おわりに

私が彼と出会って、彼を見ていく中で生まれる「西畑大吾ってこういう人で、きっとこう思っているんだろうな」というのを1ミリも違わず誌面での言葉や様々な場面での挨拶など大事な局面で思わされる。

普通は世間が思うイメージと本人とのギャップにもがき苦しむ場面が、アイドルなら誰しも生まれてもおかしくないし、特に西畑くんみたいに先頭でど真ん中に立って戦っていた人ならなおさら。彼を見てきたファンもそうでない人も「西畑大吾はこういう人」というフィルターを通して彼を見るのに、それを全て受け止めて「そうです、自分はこういう人間です」とオタクの目測と寸分違わぬ姿のアイドル西畑大吾を私たちに届けている。

それはオタクの操り人形になっているなんていう簡単な話ではなく、西畑大吾がオタクの思想を先回りして、その通りになるよう動いているのです。

でもそれって結局彼の本心ではないですよね、まさに虚像です。私はこと西畑君においてはそれでいいやって思います。私は彼の本心なんて知りたくないし、ずっと性根が分からない、つかめない人でいてほしい。

到底私には見ることのできない景色を見てきて色々な批判を一身に受け、見も心もズタボロになっていた彼の表情も忘れたくない。

今の幸せそうに笑う姿も好きだし、絶望に打ちひしがれて涙する姿もどっちも大好きです。

紅白での気合の入ったステージ最高だったよ、もう大人気グループだから来年のツアーあチケット取れないだろうなあ…

これからも西畑君の人生が素敵な出来事と思いやりある人たちで溢れることを心から祈ってます。音楽性は合わないけど西畑君のファンはまだやめられそうにありませんね。

なんなら彼が日本アカデミー賞でレッドカーペットを歩くまでは、最低限それを見るまではやめられないと思います。

手紙なんだか論文なんだかわからなくなっちゃったな。

西畑君の笑顔も苦痛に歪んだ顔もどちらも好きなので、これからのご多幸とそれなりのご不幸をお祈りいたしております。(最低)

 

かしこ